オミクロン対応2価ワクチンって何?

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はい、こんにちは。

10月?から新しいワクチンが始まるそうです。

内容は今一つわかりません。2価だから2種類まぜてるんでしょうけど。

早速、調べてみましょう。

まずは朝日新聞アピタルから、

「オミクロン株対応ワクチン、10月半ばにも 5~11歳にも努力義務」

 新型コロナウイルスのワクチンについて、厚生労働省は8日、オミクロン株に対応した新しいワクチンを10月半ばにも使い始める方針を決めた。2回接種後を前提に、高齢者や基礎疾患がある人に用いるほか、すべての人に使うことも想定して自治体と準備する。ほかに、5~11歳の接種に、12歳以上と同じ予防接種法上の「努力義務」を9月上旬にも課すことも決めた。同日の専門家分科会で了承された。

 新たなワクチンは、昨冬に流行したオミクロン株の系統の一つ「BA.1」と、初期の流行株の二つのウイルス株に対応した「2価ワクチン」。米ファイザー社や米モデルナ社が開発中で、これまでのワクチンより、オミクロン株への感染を防ぐ「中和抗体価」が高くなるとされる。いま主流の「BA.5」に対応する2価ワクチンを開発する動きもあるが、早くに入手でき、BA.5にも効果が期待できるという。接種間隔は、臨床試験のデータなどをもとに、5カ月程度を見込む。

今使用してるワクチンと、少し前に流行ったオミクロンBA.1に対するワクチンの混合のようです。

 

抗体価があがるようですが、実際どれくらい効くんでしょう?

これまでにも効果について

感染しない=>重症化しない=>感染しても症状が発生しない(症候性感染予防)=>感染して免疫獲得すると、ワクチンでさらにその効果(発症、重症予防効果)が上乗せ延長できる、

等いろいろ効果の変遷がありましたが

もう、「抗体価あがります!」で押し通すんでしょうか?

以下JAMAから抜粋です。

JAMA

COVID-19 Boosters This Fall to Include Omicron Antigen, but Questions Remain About Its Value:今秋のCOVID-19ブースターにはオミクロン抗原が含まれるが、その価値には疑問が残る

6月28日に行われたCOVID-19ワクチンの更新に関する米国食品医薬品局(FDA)の諮問委員会を見たり参加したりした人の多くは、同局のピーター・マークス医学博士が述べた1点に合意できたのではないだろうか。:”これは最も困難な科学である”。

FDAは、Vaccines and Related Biological Products Advisory Committee(VRBPAC)を開催し、秋のブースター製品にオミクロンを追加するかどうかを議論した。10月初旬までに十分な投与量を確保するためには、「その選択がどうなるかを企業に知らせるために、非常に迅速に行動する必要がある」とマークス氏はパネリストに念を押した。(6月30日現在、18歳以上の2回接種後の米国成人のうち、1回のブースター接種を受けたのは51.1%、2回目のブースター接種が推奨される50歳以上の成人では2回ブースター接種は27%しか受けていない。

アメリカでは3回目は半分くらい、4回目は50歳以上に限っても27%しか受けていないようです。日本では3回目63.4%, 4回目12.3%とのことです。(日本経済新聞:チャートで見る日本の接種状況 コロナワクチン8/8更新)

世界保健機関(WHO)が2021年11月に懸念される変異体(VOC)に分類したオミクロンは、免疫系を回避できる初めてのVOCで、結果としてワクチン効果が低くなると、WHOのKanta Subbarao氏(MBBS、MPH)は委員に語った。しかし、ブースター投与後、SARS-CoV-2インデックスウイルス株(指標となる株)をベースとするプロトタイプワクチンは、重症化や死亡から人々を守り続けている、と彼女は指摘した。

諮問委員会の勧告に従い、FDAは、「COVID-19ワクチンを更新しようとしているメーカーは、今秋から使用できる二価のブースターを作るために、試作ワクチンにOmicron亜種のBA.4とBA.5のスパイクタンパク質成分を追加すべきだ」と発表した。「FDAが認可・承認したCOVID-19ワクチンによる1次接種シリーズを行うことで、流行するSARS-CoV-2株によるCOVID-19の重篤な転帰に対する防御のベースが得られるため、1次接種用のワクチンを変更するようメーカーに助言していない」と、当局生物製剤評価研究センター長のマークスは発表で述べている。

要は、最初の武漢型ワクチンでも十分効いてる(重症化予防)から、まだ使えるんじゃないか、ってことです。

しかし、VRBPAC会議で発表されたデータは、プロトタイプワクチンとオリジナルのオミクロン変種であるBA.1のスパイクタンパク質を組み合わせた二価ブースターに関する実験データであった。昼食後、諮問委員会が再開されると、マークス氏は、新たに発表されたCDCのデータによると、6月25日に終わる週に、BA.4とBA.5が初めて米国で流行しているSARS-CoV-2の変異型の半分以上を占めたと指摘した。CDCによると、7月2日に終わる週には、BA.5だけで米国で流行しているSARS-CoV-2亜型の53.6%を占め、BA.4は16.5%であった。CDCのデータによると、3月26日に米国で流行している変異型の約3分の1を占めていたBA.1は、5月21日には検出されなくなった。これは、SARS-CoV-2の進化がいかに速いかを示すものである。

提出された実験データはBA.1 のものでした。

今アメリカではほとんどBA.1は検出されていません。

説得力のある証拠なし

BA.4-BA.5二価ワクチンは、BA.1二価ワクチンと同じ免疫反応を引き起こさないかもしれないと、VRBPACメンバーの1人で、Omicronブースター推奨に反対したPaul Offit医学博士はJAMAに語っている。

ロタウイルスワクチンの共同開発者であり、ペンシルバニア大学ペレルマン医学部のワクチン学部長であるOffit氏は、「オミクロンBA.1ワクチンで得られたデータをBA.4とBA.5に簡単に外挿できると考えるのは妥当ではない」と指摘します。「これらの新しいオミクロン亜種は、感染力が非常に強い。したがって、症状を伴う感染を防ぐためには、曝露時に非常に高いレベルの中和抗体の存在が必要となります。

VRBPAC会議で発表されたデータによると、プロトタイプのCOVID-19ワクチンの4回目の投与と比較して、BA.1成分を含む2価ワクチンの4回目の投与では、中和抗体の増加はわずかであると、Offitは指摘しています。「BA.4やBA.5を使っても同じだと思うのか」と彼は言った。

さらに、プロトタイプと二価のブースターの抗体価の差は統計的には有意であったかもしれないが、臨床的には必ずしも有意ではなかったとOffitは指摘した。おそらく、どちらのブースターを使っても、防御と相関する、まだ確定していない閾値以上の抗体価が得られるのだろう。

COVID-19のブースターの構成を変更する前に、「メリットが明確でなければならない」とオフィット氏は述べた。例えば、彼は、ワクチンメーカーがBA.4とBA.5の免疫原性について、試作ワクチンを4回接種した後と実験用二価ワクチンBA.1を4回接種した後のデータを提示することを希望していた、と述べています。その代わりに、各社はプロトタイプワクチンと実験的二価ワクチンを、5月下旬までに米国で流通しなくなったBA.1と比較したデータを発表しました。(ModernaとPfizerの両代表は、会議で、両社のBA.1二価ワクチンはBA.4やBA.5よりもBA.1に対する高い中和抗体価を生成すると述べています)。

2価追加接種ワクチン候補mRNA-1273.214の、BA.5に対する抗体価の上昇効果は、投与前と比較して5倍程度です。(CareNet.「モデルナ2価ワクチン候補、BA.4およびBA.5に強力な中和抗体反応示す」より)

「この秋のブースターへのオミクロンの追加を推奨することに反対票を投じたヘンリー・バーンスタイン医師(MHCM)は、インタビューの中で、「私は、現在のワクチンは重症化に対して信じられないほど効果的だと信じています。”その新しい要素を追加することで、ワクチンの有効性を高めるとの説得力のある証拠はありませんでした”。

ベイラー医科大学国立熱帯医学部学部長でテキサス小児病院ワクチン開発センター共同ディレクターのホテツ氏は、秋までには、オミクロンはバックミラーに映るようになるだろうと語った。”私の見解では “オミクロン・ブースターを与える利点はない “と述べた。VRBPAC会議でSubbarao氏が指摘したように、しかし、”我々は、流行する可能性のあるものと一致させようとしているのではない。我々は免疫反応の幅を広げようとしているのです」。結局のところ、指標となるSARS-CoV-2株の成分のみを含むプロトタイプのワクチンは、これまですべての変異型による重症化を効果的に防いできたとoffit氏は述べている。

流行する株がすぐ変わるので、十分機能している現行のワクチンでいいんじゃないかってことです。

しかし、ウイルスのスパイク蛋白に対する抗体を作るのに、

スパイク蛋白が変化しても重症化予防に効くって、どういうことでしょう?

やっぱり、抗原抗体反応ではなく、免疫抑制効果が有効なんでしょうか?

オミクロンの成分をCOVID-19ワクチンに含める唯一の正当な理由は、SARS-CoV-2亜種が出現しても防御できる普遍的ワクチンを作る努力の一環であろうと、Hotez氏は言う。彼は、ホワイトハウスのCOVID-19対応コーディネーターのアシシュ・ジャー医学博士(MPH)に、普遍的ワクチンを最優先事項とすることを強く要請してきたのである

Hotez氏の研究室は、Baylor社が所有するCorbevaxの技術を開発しました。Corbevaxは、低コストのタンパク質サブユニットCOVID-19ワクチンで、特許はなく、南アジアやアフリカの低・中所得国で使用されているものです。Hotez氏の研究室では、CorbevaxとSARS-CoV-1、SARS-CoV-2のOmicron BA.4およびBA.5変異体の構成要素を組み合わせる前臨床研究を行っており、これにより、普遍的ワクチンとして十分に幅広い免疫力が得られるのではないかと推測されるという。

さらに、ロイター通信は最近、ファイザー社とバイオテック社が年内に世界共通コロナウイルスワクチンのヒト試験を開始する計画であることを報じている。

まだ、新しいワクチン開発するんですか。

すぐ変異するスパイク蛋白以外の部位に関する抗体のほうが良いのではないかと思うのですが、

難しいんでしょうか?

多様なバリエーション

ワクチンメーカーは、VRBPAC会議で、秋の需要に対応するために二価のBA.1ブースターの生産を開始したと述べていますが、BA.4とBA.5ブースターを開発しながら、これらのワクチンについてのデータ収集を続けていくようです。

FDAは、BA.4-BA.5成分を含む二価ワクチンの認可に先立ち、オミクロンBA.1成分を含む修正ワクチンの臨床試験のデータを提出するよう各社に通知しました。

モデルナは、COVID-19ワクチンのプロトタイプであるmRNA-1273とBA.1スパイクタンパク質成分を含む実験的二価ワクチン、mRNA-1273.214に関するデータを引き続きFDAに提出すると、同社の広報担当者は電子メールで述べています。

mRNA-1273.214ワクチンは、「オミクロンに対して優れた中和抗体反応を示し、サブバリアントのBA.4とBA.5に対しても強力な反応を示しています」と彼女は言った。「我々は同時にオミクロンの亜種BA.4とBA.5を特異的に標的とする2価のブースターワクチン候補を開発しています。」

ファイザーの広報担当者は、電子メールでJAMAに、「我々のmRNA(メッセンジャーRNA)プラットフォームは、我々のワクチン構築物を迅速に更新することができます... 」と述べました。

もうすぐ臨床使用開始なのに、まだ引き続きデータ収集からなんですね。

迅速にワクチン更新できるんなら、なんでこんなに時間かかったんでしょうか?

新しい株に対するワクチンをイタチごっこで、作ったら半永久的に仕事なくなりませんね。

まとめると

2価ワクチンは、最初の武漢型とオミクロンBA.1に対するワクチンの混合です。

打つと抗体価が5倍ほど上がるようです。臨床効果はわかりませんが、武漢型でも重症予防効果は、まだあるとのことです。

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